AMERICA' ARMY 戦争とゲーム

CSでニュースバードという、24時間ニュースだけを
やっているチャンネルがあるのだけど
先日、たまたまテレビをつけて、そのチャンネルを見ていると
「ゲーム化が進むアメリカの戦闘訓練」といったような内容の特集をやっていた。
はじめは、何気なく見ていただけだったんだけど
しかしそれは、とても驚くべき内容の特集だった。

いま現在、アメリカの戦闘訓練はリアルな3Dのゲームを使って
行われているというものなのだが
その戦闘訓練が、予想以上の結果を出しているという。
ゲームの中身は私もよくは分からないのだけど
アメリカの陸軍を舞台にしたもので
敵を見つけたときに反射的に手に持っている銃で相手の頭を打つというのが
ゲームの概要らしい。
逆に味方を打ってしまったときは、軍法会議にかけられ裁かれるという
とにかくアメリカ陸軍を忠実に再現したものらしいのだが。
目的は、先ほども書いたように、アメリカ兵の戦闘訓練なのだけど
要は人殺しを平然とできるようにするためのものということだ。

ベトナム戦争以前までは、初めて戦場で人を殺したときは、
15%の人はそれでも冷静でいられるらしいのだけど
残りの85%の人たちは、嘔吐をしたり、パニック状態に陥ったりしていた。
そして、次第に人殺しに慣れていくというパターンをとっていた。
しかし、イラク戦争では、このゲームを使った戦闘訓練によって
95%の人が、はじめて人を殺しても、
平然とそして冷静に戦い続けることができるようになったということだった。

このゲームを続けることによって、ほんとうの戦場に出たときでさえ、
人殺しがゲーム感覚と同じという
つまりゲームとリアルの区別がつきにくくなる「無感覚」というものと、
たとえば、光が点滅したときに右を向くという訓練と同じように
敵を見たら、相手の頭を打つという「反射的行為」というものを培わせるらしい。
反射的行為は、人を殺すという作業を行うときに
その行為が脳を通過させないため、考えるという事を完璧に排除できるらしい。

これによって、いま現在のアメリカ兵は最強で無敵になったいうことだった。

しかし、ここで、誰もが疑問に思うことがあるのではないのだろうか。
そうなってしまったら、それはもう人間ではないのではないかと…。

人を殺したとき、嘔吐を催したり、パニックに陥るというのは
それは、相手に与えた苦しみの何分の一でも、
自分も一緒に感じることができるからだ。
その人間的な感情が、何人も人を殺さなければならない戦争によって
麻痺させられ、慣らされてしまうだけでも、それは不幸なことなのに、
なのに、その人間的な感情が、たかがゲームによってでも
そぎ落とされてしまうという事実が、私は恐ろしく感じてしまった。

そして、命というものは確かにとても尊いものなのだけれども
でも、そんな人間的な感情を捨ててまで
生き残らなければならない戦争という事実が
私にはやはり理解できない。

私にとっての生きていく価値観というものは
人間として生まれた今生は、人間的に成長するだけではなく
分かりづらい言葉かもしれないけど
自分の本質である魂そのものを成長させることにあると思っている。

でも、相手の苦しみを感じるという感情をそぎ落としてしまうことは
私にとっては、それは魂の退化と感じてしまうのだけど…。

中国がチベットに攻め入ったとき
チベットの人たちは、自分たちや自分の仲間たちの魂を守るために
戦いを放棄して、ある人たちは中国軍に無惨にも殺され
ある人たちは、チベットという地を捨て、逃げ延びていったのだと思う。

しかし、それをすれば、自分の魂は守れるけれども
人間を捨てた人たちが、最強となって地球を支配していく…。
それって、いったい…。
自分の魂と同時に、私は地球も守りたい…。
守りたいけれども、それには自分自身があまりにも非力すぎるし
その方法論も、難しすぎるし…

……

なんだか混迷状態に陥ってしまいました。
このことは課題として、もっと深く考えることにします。
そして、自分のできることを少しでも考えていかないと…。



追記

この先、ゲームというものはオンラインゲームも含めて、
映画さえも抜いて、人々の娯楽の主流になっていくと私は思っている。
パソコンが映像も音も、今まで以上に質が向上し
ゲームの内容じたいも、ストーリーがもっと豊かに展開するようになってくれば
第三者の立場として映画を鑑賞していた時代から
自分が物語の主役となってストーリーを楽しめるという
可能性を秘めていると感じるからだ。

いま現在は、ゲーム事態が戦闘が中心で
この先どうなっていくか分からないし、このまま戦闘ものが
中心になっていくかもしれないけど
いずれにしろ、ゲームの流れを止めることはまず不可能だろう。

そうなったとき、ゲームによって人間としての尊厳を失わせないためには
ゲームの中で、人を殺したときの物理的、精神的ペナルティーを
きっちり与えるものを作っていかなければいけないと思う。
また、そういった厳しいペナルティをきっちり感じさせるものであれば
電磁波等の影響云々を抜きにすれば
人としての心を失わせるもの=ゲームということには
ならないと思うのだけど…。
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Comments 10

yakko  

アメリカの戦闘訓練にゲームを使っているというのは、知ってました。
でも、人間的な感情が麻痺されて、もし本当に戦場に行っても、ゲーム感覚で人の命を消して行くなんて・・・恐ろしいことですね。
と同時に感じたことは、戦闘場面が多いゲームを、毎日している大人も子供も・・・感覚が麻痺されて、戦士として養成されているってことになるのでは・・・。恐いことです。。

2005/12/17 (Sat) 10:59 | EDIT | REPLY |   

venus_transit  

心が痛くなり溜め息のもれるようなお話です
くり返し報道される子供や若いコたちの起こす事件なども
バーチャルな世界どっぷりで育ってきた
リアルな生命の感覚の欠如から来るのかなぁと思います
どうしたらいいんだろう?
私は自分自身がナチュラルな感覚を失わずに生きることくらいしか
思い浮かびません
それが一人ひとり総ての人にとってあたり前であるように祈りながら

2005/12/17 (Sat) 10:59 | EDIT | REPLY |   

緋彌華(himika)  

>やっこたん
いまのゲームは、とにかくモンスターを単純作業で殺して
レベルを上げていくというものが主流で
それでは人間的感情が破壊されてあたりまえですよね。
技術だけは発展していったけど、そこに情緒のようなものを
取りいれる作業が極端に遅れている状態という感じでしょうか。
もっと情緒を育てることを目的としたゲームが出回ることを
祈るしかないのかなって、思ってます。

>venus_transitさん
バーチャルの世界が殺伐としすぎているんですよね、いまの状態では。
といっても、どんなにバーチャルの世界が
いまとは比べものにならないくらい優しい世界に変化していったとしても
(いまの時点ではそんなのないですけど…)、
実際に現実の世界で優しい風に吹かれたときの
感覚にかなうものはないですものね。
もっと子供たちを自然に触れさせることが
もしかしたら一番の解決策なのかもしれないですね。

2005/12/17 (Sat) 11:00 | EDIT | REPLY |   

sorairobook  

この話、初めて聞きました。
麻痺っていうのは、やはり一時的なものなので、
一生表面的に麻酔をかけるようなものだろうなと感じます。
実際、その人の深い部分では、何かしら起きているのではと感じます。
真我に帰ったとき、課題は現れるような気がしますから。。。

2005/12/17 (Sat) 11:00 | EDIT | REPLY |   

あいあい  

私も一般のチャンネルですが同じような内容のニュースを見ました。米軍はさらに子供達にも戦争ゲームを普及させて、兵士を養成しようとしているらしいです。本当に恐ろしく思いました。
人を殺すことに無感覚になるのは、何も戦場だけとは限らないでしょうに。。

2005/12/17 (Sat) 11:01 | EDIT | REPLY |   

緋彌華(himika)  

>ふうさん
この問題は、戦争から帰還してからの
PTSDについても検証しているようです。
まだイラク戦争は行われている最中なので、結果はでてませんが…。
でも、PTSDなどで、心の苦しみが後からでも出たときが、
わずかながらでもその人にとっての浄化が始まっている証。
それすらも、起こらないようにしてしまっては
真我に付着した殺生のカルマはいつ落とされるのかと…。
キリスト教は輪廻転生がないからいいのかもしれませんが
来世を信じている私にとっては、怖いかぎりです。

>あいちゃん
このゲーム、ネットで無料で配布されてるんですよね。
あまりにもすごいことをアメリカがやってくれるので
本文では、そのことには触れるのも怖かったのですが…。
13歳未満は一応は禁止としているらしいのですが
ネットで無料で配布していたら、禁止もなにもないですよね。
日本でもエランシアというオンラインゲームをやっていた少年が
ゲームの中で行っていた他のプレーヤーを殺すという行為を
現実でも、そのままの全く同じ形でやったという事件が
少し前にありました。
あの、小学校に行って教師を殺したという事件がそうなのですが。
ゲームがすべて悪いとは思いませんが
もっとゲームの影響というものを、ハッキリさせないと
これから先、ものすごいことになってしまいそうですね。

2005/12/17 (Sat) 11:01 | EDIT | REPLY |   

dalai_kuma  

私も一般のニュースでみました。
イラクで亡くなった橋田信介さんの奥様が取材をしていたものでした。ショックでしたよ。人を殺しても罪悪感をもたないように育成するって平気でインタヴューで答えているんです。
そして訓練している兵士たちも「自由のために人殺しは仕方ない」と言っているんです。橋田さんの奥様が「それで一般の市民や子供が犠牲になることはどう思うの?」って聞いたら「自由のためには仕方がない」と。そんなの本当の「自由」じゃないってことがどうしてわからないの?

また、イラクで息子を亡くしたアメリカ人の母親がインタビューに答えていました。息子の戦死の悲報と一緒に、どれくらいイラクで活躍したか報告があったそうです。それを読んで「自分の息子が人を殺したなんて信じられない」と涙ながらに語っていました。
私には子供がいないので想像ですが、自分の子供が殺されるのも辛いけれど自分の生んだ子供が人を殺すっていうのも母親としては非常に辛いことではないかと。アメリカという国は本当に戦争ばっかりやっている国です。

2005/12/17 (Sat) 11:02 | EDIT | REPLY |   

緋彌華(himika)  

>クマさん
ブッシュさんは、世界中を民主主義にすることが神の意思だと考える
宗教観を持っていると、以前にテレビでみたことがあります。
それはそれでいいとしても、民主主義を外部の人間が
強制的に与えて、うまくいった事例は
少ないのではないかと思うのですが。。。
大切なのは武力ではなく、ひとりひとりをきちんと教育していかないと
自由は使いこなせないはずなんですよね。
逆にアメリカの子供たちは、一見しては自由が与えれられているように
見えても、子供の頃から思考を停止するような戦闘訓練のための
おもちゃを与えられていたのでは、それは自由を奪われていると
いうことに等しいと思います。
ブッシュさんは、その辺のことをどう考えているんでしょうか。
親は、膨大な情報量の中から、子供に与えていい情報を選ばなくては
いけない時代というのも、ある意味、不幸なことですね。

2005/12/17 (Sat) 11:02 | EDIT | REPLY |   

dalai_kuma  

アメリカの中でもブッシュさんを支持する人とそうでない人がいて、今は指示ずる人の方が多いみたいですけど、アメリカ国民がもっと戦争に「NO」と強く言えるとよいのになと思います。

2005/12/17 (Sat) 11:03 | EDIT | REPLY |   

緋彌華(himika)  

イラクの人たちに自由を与えることが、今回の戦争の意味なのだとしたら
それは明らかに失敗だったのだと
アメリカの人たちは認めて欲しいですね。

2005/12/17 (Sat) 11:03 | EDIT | REPLY |   

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