虹色の空~Nijiiro no Kuu~

箱根仙石原でオーラソーマと呼ばれるカラーセラピーの自宅サロンを開いています

チベットに伝わる観音菩薩のお話

09031512.jpg

はるか昔、必ずや仏になると誓いをたてた千人の王子がいました。
観音菩薩は、その中にあって、他の王子全員が仏になるまで
自分は悟りにはいたるまい、
そうして、輪廻転生から生きとし生けるものを
すべて解脱させようと誓いをたてました。

彼は十万の一切の仏たちに祈願をしました。

「生きとし生けるものをすべて救済することができますように。
この大業にわずかなりとも、倦み疲れることがあるならば、
この身体が千の破片に打ち砕かれますように。」

彼はまず地獄の世界に下り、それから餓鬼の世界、
動物の世界と順に上がっていき、天界へといたりました。
そうして、天の世界から下の世界を見下ろした彼は呆然となりました。
これまで無数の生きものを地獄から救い出したはずなのに、
それ以上の数の生きものが地獄に流れ込んでいたからです。
深い悲しみにくれた彼は、ほんの一瞬、
その聖なる誓いを忘れかけてしまいました。
と、そのとたんに彼の身体は千の破片に砕け散ってしまいました。
彼は絶望のうちに、すべての仏たちに助けを求めました。

すると、宇宙のあらゆる方向から仏たちが柔らかな吹雪のように
彼のもとに集まり、神の力によって彼の身体を作り直しました。

そのときから観音菩薩は十一の頭部と千の腕を持つことになりました。
さらにそれぞれの掌には、智恵と方便が融合した象徴として
ひとつの目を持ちます。
智恵と方便の融合は、真実なる哀れみの心のしるしと言えるのです。

この姿をとったことによって、彼は以前にもまして
威光と衆生救済の力を有するようになり、
仏たちを前に、これまでにない強烈な哀れみの心をもって
再度、誓いをたてなおしました。

「生きとし生けるものすべてが悟りにいたるまで、
仏の境地にいたることは、けっしてなきように」 と。

そして、輪廻転生の苦しみをまのあたりにして、
悲しみにくれた観音菩薩のその眼から二滴の涙が流れ落ちました。
仏たちの加護により、この二滴の涙は二人のターラー菩薩へと変じました。
深い哀れみの心をうけもつグリーンターラーと、
大いなる母性的な愛をうけもつホワイトターラーです。
この二人のターラー菩薩も、私たちを輪廻の大海から救い、
悟りの境地へと導き渡してくれる存在なのです。

観音菩薩は月のごとく
輪廻の業火にさしこむ冷えた光
光芒のなかで哀れみの光という
夜の蓮華が花開く


『チベットの生と死の書』より



ここまで読んでいただいてありがとうございます♪
参加中のランキングサイトです。
人気ブログランキングへ  にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 癒し・ヒーリングへ
関連記事

4 Comments

Lyrica  

お久しぶりです^^

チベットって本当に。。。流れてくる雰囲気が
慈愛に満ちていて、とても心地がいいですね。。。
ご紹介の本もとても読んでみたいと思いました。

素敵なお話を、ありがとうございます。。。
心が澄んでいく感じがしました^^

2009/03/22 (Sun) 12:09 | EDIT | REPLY |   

緋彌華  

>Lyricaさん

Lyricaさん、こちらこそご無沙汰しています。^^

チベットの菩薩や如来方のお話って、
本当に愛が深いなって、いつも感じます。
この観音菩薩のお話でも、自分が楽に包まれるのは
一番最後にしてくださいなんて、なかなか誓えないですよね。

この本は、とても分厚い本で、
言葉もとてもわかりやすいのですが、
ひと言ひと言が、とても深くて
読み進めるのが、とてもゆっくりになってしまっています。
でも、自信を持ってお薦めできる本です♪

2009/03/23 (Mon) 13:35 | EDIT | REPLY |   

ふう  

お久しぶりです(*'-'*)

『チベットの生と死の書』がとても気になっていたので、
お話が聞けて、とてもうれしいです♪
何だか、観音菩薩に大事に想われているという
空気を感じるだけでも、幸せな気持ちになりますね。。。

2009/03/24 (Tue) 19:32 | EDIT | REPLY |   

緋彌華  

>ふうさん、こんにちは♪

こちらこそ、ご無沙汰しています。^^

観音菩薩に大事に想われているという、ふうさんの言葉に、
あ、そうなんだ♪ なんて、思ってしまいました。^^
今まで、こんな観音菩薩のような心に
私も少しでもなることができたらいいなとばかりしか考えたことがなくて
そんな風に、素直に愛を受け取る気持ちを忘れていたようです。
受け取ることができなければ、与えることなんてできないですものね。
いつも、素敵な言葉をありがとうございます♪

2009/03/26 (Thu) 12:31 | EDIT | REPLY |   

Add your comment